2022.07.07 更新
掲載している雑誌:
・初任給を引き上げた企業は1割増の41.0
・引き上げた理由は「人材を確保するため」が過半数
人事労務分野の情報機関である産労総合研究所(代表・平盛之)は、このたび「2022年度 決定初任給調査」を実施しました。本調査は1961(昭和36)年より毎年実施しています。
調査結果によれば、「初任給を引き上げた」企業は41.0%、「初任給を据え置いた」企業が55.4%であった。前回2021年度調査と比較すると、「引き上げた」が10ポイント以上増加し、その分「据え置いた」が減少した。
また、2022年度の決定初任給額は、大学卒(一律)で210,854円、高校卒(一律)で173,032円であった。
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主なポイント
(1)初任給の改定状況
- 2022年4月入社者の初任給を「引き上げた」企業は41.0%(2021年度調査29.8%)、「据え置いた」企業は55.4%(同65.7%)。「引き上げた」企業の割合はコロナ禍前の2019年度水準(50.6%)までは戻っていないが1割以上増えた。
(2)初任給引上げ、据え置きの理由
- 初任給を引き上げた理由は、「人材を確保するため」の63.2%が最多。据え置いた理由では「現在の水準でも十分採用できる」の54.4%が最多となった(複数回答)。
(3)決定初任給額の水準
- 2022年度の学歴別の決定初任給額は、職種やコースによる格差がなく、一律に決定している企業の場合、大学卒で210,854円、高校卒で173,032円であった。
(4)新入社員の夏季賞与(付帯調査)
- 新入社員に対して「何らかの夏季賞与を支給する」企業は全体の8割を超え、83.0%。
- 夏季賞与・一時金の平均支給額は、大学卒で89,334円、高校卒で73,848円。
調査要領
当社会員企業および上場企業から一定の方法で抽出した3,000社に対して、2022年4月に調査票を郵送して回答を依頼し、305社から回答を得た。
【調査名】 「2022年度 決定初任給調査」
【調査機関】産労総合研究所
【調査対象】当社の会員企業および上場企業から一定の方法で抽出した3,000社。
【調査時期】2022年4月初旬~5月下旬
【調査方法】郵送によるアンケート調査方式
【回答状況】締切日までに回答のあった305社について集計。集計企業の内訳は別表を参照。
【留意点】 決定初任給とは、本採用後支払われる所定内賃金月額のことを指す。ただし通勤手当、時間外手当等は除く。

調査結果概要
(1)初任給の改定状況
2022年4月入社者の初任給を「据え置いた」企業が増加
2022年4月入社者の初任給の改定状況については、初任給を引き上げた企業が41.0%(前回調査29.8%)、据え置いた企業が55.4%(同65.7%)。コロナ禍前の2019年度水準(50.6%)までは戻っていないものの、引き上げた企業が11.2ポイント増えた。他方、「据え置いた」企業は10.3ポイント減少した。
企業規模別に「引き上げた」企業の割合をみると、1,000人以上企業(以下、大企業)が61.8%、300~999人企業(以下、中堅企業)が47.5%、299人以下企業(以下、中小企業)が23.4%。いずれの規模でも引き上げた割合は増加したが、規模が大きいほど引き上げた割合は高い(図表1-1、1-2)。
図表1-1 初任給改定状況の2022/2021年調査の比較

図表1-2 2022年4月入社者に対する初任給の改定状況

(2)初任給引上げ・据え置きの理由
初任給引上げの理由は「人材の確保」63.2%、据え置きの理由は「現在の水準で十分」54.4%
初任給を引き上げた企業に対し、その理由を尋ねたところ、「人材を確保するため」63.2%が最も多く、次いで「在籍者のベースアップがあったため」が45.6%などとなった(複数回答)。規模別にみると、「人材を確保するため」は大企業が68.1%と前回(58.6%)から約10ポイント増えたことが注目される(図表2-1)。
一方、初任給を据え置いた企業にその理由を尋ねた結果は、「現在の水準でも十分採用できるため」54.4%が最も多く、次いで「在籍者のベースアップがなかったため」30.2%などとなっている(図表2-2)。
図表2-1 初任給を引き上げた理由(初任給を引き上げた企業=100,複数回答)

図表2-2 初任給を据え置いた理由(初任給を据え置いた企業=100,複数回答)

(3)決定初任給額の水準
2022年4月入社者に対する決定初任給は、一律の場合、大学卒210,854円、高校卒173,032円
022年度の初任給額をみると、職種やコースによる格差がなく、一律に初任給を決定している企業の場合、大学卒は210,854円、高校卒は173,032円であった。
職種やコース(総合職と一般職、広域勤務と地域限定勤務など)で初任給額に格差を設けている場合の「最高額」と「最低額」は、大学卒で「最高額」225,166円、「最低額」201,578円、高校卒で「最高額」182,183円、「最低額」169,815円だった(図表3)。
図表3 2022年度決定初任給

新入社員の夏季賞与(2022年度 決定初任給調査 付帯調査)
新入社員にも「何らかの夏季賞与を支給」8割
平均支給額は大学卒89,334円、高校卒73,848円
2022年4月入社者への夏季賞与の支給状況と支給額
付帯調査として、新入社員の夏季賞与の支給状況および支給額についても聞いている。賞与には算定期間があるが、4月入社の新入社員の場合、その期間の途中、もしくは過ぎてからの入社がほとんどだろう。試用期間の捉え方によっても、夏季賞与の取扱いは変わってくる。
そのなかで、2022 年 4 月入社の新入社員に対する夏季賞与の支給状況について尋ねたところ、「何らかの夏季賞与を支給する」企業は83.0%、「支給しない」企業は8.2%であった。夏季賞与を支給する企業の支給方法をみると、「一定額(寸志等)を支給」65.2%が6割以上となっている(図表4-1)。
平均支給額は、全体では、大学卒89,334円、高校卒73,848円。「一定額(寸志等)を支給」の場合では、大学卒76,052円、高校卒65,300円であった(図表4-2)。
図表4-1 新入社員に対する夏季賞与・一時金の支給状況

図表4-2 夏季賞与・一時金の支給金額(何らかの夏季賞与を支給する企業)

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本リリースに関する取材などのお問い合わせ
株式会社産労総合研究所 「賃金事情」編集部 担当:伊関、松田
TEL 03(5860)9791 MAIL edt-a@sanro.co.jp
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