2026年度 決定初任給調査

20260706更新
掲載している雑誌:賃金事情

 

 

2026年新卒者の初任給は、
大学卒25万880円、高校卒21万1,814円
初任給を「引き上げた」企業は77.9%

 

 人事労務分野の情報機関である産労総合研究所(代表・平盛之)は、このたび「2026年度 決定初任給調査」を 実施しました。本調査は1961(昭和36)年から毎年実施しています。

 

 

主なポイント

(1)【初任給の引上げ状況】

  • 2026年4月入社者の初任給を「引き上げた」企業は77.9%となり、調査開始以来最高となった。 
  • 初任給引き上げの理由(複数回答)は、「人材を確保するため」が最多の71.2%(前年71.1%)。次いで「在籍者のベースアップがあったため」44.1%(同48.3%)。

 

(2)【初任給額の水準】

  • 学歴別の初任給額は下表のとおり。大学卒と高校卒は、一律に初任給を決定している場合と、職種やコースで格差を設けている場合の「最高額」と「最低額」を尋ねた。

 

 

 

(3)【付帯調査:新入社員の夏季賞与】

  • 新入社員に「何らかの夏季賞与を支給する」企業は78.9%で、前年(67.6%)より上昇した。支給方法のうちでは、「一定額(寸志等)を支給」が最多の68.5%である。
  • 平均支給額は、大学卒10万836円、高校卒8万2,811円。

 

 

調査要領

【調査名】「2026年度決定初任給調査」
【調査対象】当社会員企業および上場企業から任意に抽出した約3,000社
【調査時期】2026年4月~5月
【調査方法】郵送によるアンケート調査方式
【集計対象】締切日までに回答のあった294社について集計
 

 

調査結果の概要

1.初任給の引上げ状況

(1) 初任給の改定状況

 2026年4月入社者の初任給を「引き上げた」企業は77.9%で、前回2025年度調査(72.0%)から5.9ポイント増加し、同じ問いを設けた1997年度調査以降で最高となった。企業規模別にみると1,000人以上規模企業(以下、大企業)は88.9%(前回87.5%)、300~999人規模企業(以下、中堅企業)91.0%(同78.4%)、299人以下企業(以下、中小企業)63.2%(同61.5%)となった。産業別にみると、製造業84.3%(同80.5%)、非製造業74.5%(同67.4%)だった。
 他方、初任給「据え置いた」企業は18.4%(同23.8%)で、昨年に引き続き、「引き上げた」が「据え置いた」を上回っている。なお、「引き下げた」企業は4年連続でなかった。

 

初任給引上げ状況の推移(1997年度以降)

 

 

(2) 初任給改定の理由

 初任給を引き上げた理由(複数回答)では、「人材を確保するため」が71.2%と最も多く、引き続く採用競争を反映している。次いで「在籍者のベースアップがあったため」が44.1%で、既存社員とのバランスを考慮した企業も多い。一方、「据え置いた」理由では、「在籍者のベースアップがなかったため」と「現在の水準でも十分採用できるため」が25.9%で並ぶ。新卒を採用しなかった企業の割合も昨年(15.0%)より増加し22.2%に上った。

 

引き上げた理由・据え置いた理由(複数回答)

 

 

2.初任給額の水準

 2026年度決定初任給は、引き続く人材獲得競争の動きを反映して、全体的に高い増加率を示した。大学卒(一律)の初任給は25万880円で、増加率は4.86%。昨年(5.00%)から若干下落したものの、5%近くを維持している。高校卒(一律)は21万814円で、増加率6.56%と高水準となった。
 企業規模別にみると、大学卒(一律)では、大企業が26万5,632円(対前年増減率5.64%)と最も高く、中堅企業では25万2,502円(同5.50%)、中小企業では24万836円(同3.86%)である。企業規模が大きいほど増加率・水準とも高く、大企業・中堅企業と中小企業の間には増加率に差もみられる。高校卒(一律)も大企業が22万1,783円(同6.78%)、中堅企業が21万3,510円(同7.46%)、中小企業が20万2,523円(同5.44%)となり、全体として引き上げの動きが広がっていることがうかがえる。
 近年、基本賃金に固定残業代を含める企業もあり、水準を把握することが難しくなっている。調査では、基本賃金に固定残業代を含む企業は6.5%、その時間数は「20時間」とする企業が最多だった。

 

2026年度 決定初任給 詳細表

 

 

大学卒(一律)における初任給額の対前年度増加率の推移(1992年度以降)

 

 

3.新卒入社者の夏季賞与・一時金の支給状況と支給額

 本調査では、付帯調査として「新入社員への夏季賞与の支給状況」および「支給額」についても尋ねている。
 新卒入社者に対して、「何らかの夏季賞与を支給する」と回答した企業は78.9%に上り、前年(81.8%)から2.9ポイント減少した。一方で「支給しない」は9.9%だった。支給方法は、「一定額(寸志等)を支給」が最も多く68.5%、次いで「在籍期間の日割計算で支給」が18.5%、「日割以外の一定割合で支給」が9.5%と続いた。平均支給額は大学卒が10万836円、高校卒が8万2,811円。支給額の分布は、「5万~10万円未満」が大学卒37.5%、高校卒51.8%と最多。全体として前年同様の傾向である。

 

新卒入社者の夏季賞与・一時金の支給状況

 

 

夏季賞与・一時金の支給金額(何らかの夏季賞与・一時金を支給する企業)

 

 

※ 詳細データは『賃金事情』2026年7月5日号に掲載しています。
 

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